作業の自動化で経理業務負担の軽減のすすめ

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当事務所では、関与先の経理担当者さんが行っている作業を自動化して経理業務負担を軽減させる取り組みを行っています。

といっても、最近話題の会計ソフトに搭載されている銀行信販データ受信・自動仕訳機能を使った自動化ではありません。

もちろんその自動化も対応可能な関与先様には行っていただいて作業量をどんどん軽減していただいていますが、当事務所ではそれだけではなく経理担当者が上司などに報告する資料の作成なども可能な限り自動化して作業量を減らしていくことを提案しています。

昨日は関与先様が『本社に提出している資金繰実績表を月次試算表から自動作成する』ようにしました。
会計ソフトから出力できる資金繰表ではなく、本社に報告する形式が定められていたため、これまでは会計ソフトから出力した月次試算表を基に経理担当者が手入力で指定の資金繰表に金額を入れているという状況でした。

幸いなことに、この関与先様にはTKCの会計システムを導入していただいており、会計システムのデータをExcelに引っ張ってくることが可能となっていました。
そこで、資金繰表のExcelシートを開くと自動的に会計システムから必要な数値を引っ張ってきて資金繰実績表が出来上がるようにしました。

税抜と税込経理をした際の両方の資金繰表が必要となっていて、会計システムでは税抜処理を行っているため、Excelに数値を引っ張ってきた後、各勘定科目ごとの消費税額一覧表を基に税込経理した際の数値に変換してあげる必要がありました。

単純に金額を引っ張ってくるだけでは駄目なので、試行錯誤しながら指定の仕様に合わせるために丸一日かかりましたが何とか会計システムで月次処理を〆れば自動的に資金繰実績表が作られるという状態にすることができました。

自動化するにあたり過去の資金繰実績表を見せていただいたのですが、本社指定の様式という事もあり経理担当者がどのような数値を入れればいいのかわからないまま作成していたので、ところどころ記載金額に誤りがあり、実際の現預金の変動額と、資金繰表における資金移動の金額とが一致していない状態でした。
(例えば、資金繰表の性質上、売掛債権の増加は資金の減少要因となるのですが、資金の増加にしているというようなプラスマイナスを逆にしていたり、数値の計上漏れによる資金残があっていないというようなミスがありました。)

自動化によってこのようなミスも減るでしょうし、資金繰実績表の作成のたびに何時間もかけていた作業が無くなりました。

経理担当者の作業を何でもかんでも自動化したら経理担当者の仕事がなくなって要らなくなってしまうんじゃないか!?
と思われるかもしれません。
残念ながら税理士も10年後にはAIに取って代わられて不要となる職業の上位にランクインしてしまっているので他人事ではありません。

ですが、コンピュータが仕事をしてくれるのであればしてもらえばいいではないか?とも思います。
それで手があけば、その分他の事に注力する事ができる・・・
コンピュータにできないことをしてあげればいいのです。

資金繰表を作成するために何時間もかけていたのであれば、その時間経営者と共に資金繰表を見ながら改善点を見つける作業をしてみてはどうでしょうか?
他に経営者が報告を受けたい事項をまとめる時間にしてみてはどうでしょうか?

記帳代行をして税額計算をするだけの税理士がAIに取って代われるのなら、AIが作った決算書・申告書を基に経営助言を行ったり、AIが作る決算書・申告書の品質を税理士が担保・保証すればいいのです。

AIが作る決算書が正しい決算書になるように設定する事ができなければなりませんが、適切な設定には会計や税務の関する知識とそのシステムを扱う事が出来る技術が必要です。
経営助言に力を入れる事務所、システムをとことん利用する事務所・・・等々
税理士業界もどのような方向に進むか選択を迫られています。

当事務所も従来の税理士事務所のあり方からの脱却したいと思って試行錯誤していますよ~

シェアありがとうございます

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