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平成27年5月号 税務 補足解説

ふるさと納税による控除


ふるさと納税制度の改正があり、ワンストップ特例などで利用がしやすくなりました。
また、ふるさと納税による控除額の上限額が個人住民税の所得割額の1割から2割にアップしたことでますます利用する人が増えることが予想されます。
一方で、ふるさと納税につき物のお礼の品ですが、豪華な特典や換金性が高いもの、「対価の提供」と誤解を招く可能性のある行為などを自粛するように自治体に対し国からの要請が出ました。

多くの方が気になるのは、自分はいくらまでなら寄付金の控除の恩恵を受けることができるのか?ということだと思います。

都道府県・市区町村に対する寄付金(ふるさと納税)のうち2000円を超える部分について所得税や住民税から控除できる金額は次のように計算されます。
(寄付する金額をAとします。)

①所得税:(A-2000円)×所得税率
②住民税基本分:(A-2000円)×10%
③住民税特例分:(A-2000円)×(100%-10%-所得税率)

このうち、①・②で控除できなかった金額が③により全額控除できることになりますが、この③の金額が住民税所得割額の2割を限度とされているのです。
つまり、限度になるのは『③=個人住民税所得割額×20%』となる金額になりますね。
この数式を展開して、移項して・・・・ A=個人住民税所得割額×20%÷(90%-所得税率)+2000円

こう!
平成50年度までは所得税に復興特別所得税が加算されるので

A=個人住民税所得割額×20%÷(90%-所得税率×1.021)+2000円

わかりやすいように
A=個人住民税所得割額×(20%/(90%-所得税率×1.021))+2000円
自分の所得税率区分を代入して(20%/(90%-所得税率×1.021))の部分を計算してあげればOKです。

たとえば所得税率10%の人であれば
限界まで控除を受けれる寄付金額=個人住民税所得割額×25.065%+2000円
となります。

さて、住民税の所得割額ですが、厳密に計算すると所得税と住民税との間に人的控除の差額などがあってややこしくなります。
そもそも今年の限度額を計算するには今年の所得金額が必要なので、前年度の所得から限度額を計算するのは目安でしかありません。
であれば、多少金額がずれますが思い切って課税所得の10%を住民税の所得割額にしてしまって計算してはいかがでしょうか?
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